名古屋市立庄内小学校 本文へジャンプ〒451-0083 名古屋市西区新福寺町2-5-1
TEL 052(522)9981   FAX 052(522)0969


29年度学校教育の努力点について

<研究主題>

学力の向上を促進する学習指導
−国語科に視点を当てて−


<研究主題について>

 本校では平成28年度より国語科において学力の向上を促進する学習指導を研究テーマに設定している。学力の向上として,基礎基本を身に付けることと,主体的対話的な深い学び、課題解決的な学習を通して活用力を高めることの2点を推進してきた。これは,平成29年2月名古屋市教育員会が提唱した,なごやの授業づくりの重点である「なかまなビジョン」(主体的,対話的な深い学び)と合致するものであり,今後も引き続き取り組んでいく必要がある。
 昨年度の取り組みを見ると,基礎基本を身に付けることについては,全学年で授業や学習タイムで漢字の書き取りを繰り返し行い,なごやっこ漢字検定に取り組ませることで力を伸ばすことができた。活用力を高めることについては,低学年では,物語の好きな場面について,本文中に線を引いたり,付箋で目印を付けたりしてから,小グループで話し合って自分の考えを明確にすることができた。また,写真を見て問いや答えの文を考える課題について話形を示しながら小グループで話し合うことで,自分の考えを振り返ることができた。高学年では,物語の主題を読み取る場面で,キーワードに付箋を貼って自分の考えをまとめ,賛成反対の立場を明確にした上で意見交流することで,いろいろな考え方があることを知ったり,自分と相手の考えを比べたりすることができた。また,説明文を要約して概要を掴み,学習の前と後の自分の考えの変化を文章に表す場面では,ペアや小グループで意見を交流することで新たな考えに気付いたり,自分の考えを深めたりすることができた。
 このように,ペアや小グループでの話し合いや意見交流を行うことで,自分の考えを明確にしたり,友達の考えのよさに気付いて自分の考えを広げることができたという成果が上がった。しかし,グループでの話し合いの経験が少なくルールが明確でないため,意見を述べるだけになってしまい,考えを深めることができない児童がいる。また,相手の考えのよさに気付くことはできても,自分の考えを再構築する際に有効に活用できない児童がいるという課題も明らかになった。
 そこで本年度は,基礎基本を身に付けることについては,昨年度同様に授業や学習タイムで漢字の書き取りを繰り返し行い,なごやっこ漢字検定に取り組ませるが,さらに認定証を発行して意欲を高め,自分で目標を設定して学習を進められるようにする。活用力を高めることについては,昨年度成果が上がったペアや小グループでの意見交流や全体の話し合いなど「なかまと対話すること」を重点に置いて,実践を進めていく。


<研究の具体化>

 本年度は,前述のように国語科における「基礎・基本の力」と「活用力」を高めていく。
(1) 基礎・基本の力を高めるために
 基礎基本を身に付けるために漢字の読み書きが定着するような手立てを考え,授業や学習タイムで実践していく。

(2) 活用力を高めるために

 問題解決的な学習を行っていく。前年度までのように、問題解決的の授業を「問題把握場面」「問題解決場面」「磨き上げ場面」の三つの場面に分け、前年度までの手だてを生かしながら実践を積み重ねていく。
 「問題把握場面」   教師の提示した課題から、児童自ら「○○をやってみたい」「○○について知りたい」などの問題を把握する場面。
 「問題解決場面」   問題を既習の学習内容を振り返ったり、資料を調べたりして自らの力で解決していく場面。
 「磨き上げ場面」   グループでの話し合いの後,学級全体で話し合うことで,考えを広げたり,深めたりしていく場面。